派遣のUさんの話

先日、職場でオペレーターの工程会議があった。

日々の仕事の進捗状況等を確認したり、色々な質問や要望を伝える場である。

そこで派遣のＵさんが室長に、社員さんが出勤した際に必ずオンラインの座席表に名前を入力して欲しいという要望を出していた。

うちの会社はコロナもあって、基本的にはテレワークになっている。しかし、仕事の都合上、出勤する社員さんも多いし、派遣や直雇用のバイトで構成されるオペレーター陣は、交代で電話当番で出勤している。

ちなみに、私は直雇用のアルバイト。フルタイムパートのおばさんである。

確かに、オンラインの座席表にきちんと入力をしてくれていれば、電話当番をやっている時に電話の取次がしやすくなる。Uさんの言うことは非常にもっともなのだが。

言い方が。

Uさん「社員さん達にぃ、出勤したら座席表に入力するように言って欲しいんですよぉ～。うちの部署だけ凄ーく入力してる人の割合が少なくて。ちゃんとやって欲しいんですよね。この間室長も出社してる時に入力してなかったですよね！」

室長「そうでした。すみません！分かりました。僕がオペレーターさん達に怒られちゃうから、ちゃんと入力してくれって言っときます。」

Uさん「そうそう！本当怒りますよ～(笑)ちゃんとやってくれるように、お願いしますね！」

明るくて、誰にでも気さくなUさんなので、こういう話し方はごくごく自然である。

しかしながら、問題はUさん自体が全然ちゃんとしていない事。

偉い人から言われた仕事や、工程会議で言うと、なんとなくカッコいい仕事はちゃんとやるが、下っ端の社員さんから言われた仕事や、オペレーター同士でやっている講習会の課題等は全然ちゃんとやらない。

元々Uさんは庶務で入ってきたのだが、前からいるベテランの庶務さんとソリが合わず、そのまま普通のオペレーターとして勤務している。

前からいるベテランの庶務さんは性格がキツイ事で知られており、当初はUさんに同情が集まったが。

今ならわかる。多分ベテランの庶務さんは全然悪くない。

あんなにいい加減に仕事をされたら、注意もきつくなるだろう。

結局、色々注意されて逆切れしたUさんが、ベテランの庶務さんを悪者にして、自分に都合の良いポジションを勝ち取ったのだ。

今は大人しくて真面目な社員さんにガッツリ憑りついて、手取り足取り教えてもらいながら何となくカッコいい仕事を日々やらせてもらって御満悦である。

「仕事が出来る私」という自信があるのか、自然と態度も大きくなり、前出の様な発言になったのだろう。

そんな訳で、至ってもっともな内容のUさんの発言も素直に受け止められない。

自分のことを棚に上げるどころか、逆バンジーで華麗に空高く舞っている様に思えてしまう。

又困った事に、真面目でちょっと人見知りっぽい男性社員達は、Uさんのような化粧濃いめの気さくなおばさんに弱い。室長も、Uさんをとてもお気に入りだ。なんとなく言いなりになってしまう。

WordとExcel程度しか出来ないUさんは、ほぼオペレーターとしての能力は皆無だが、この先もずっと居そうな気がする…。これからもUさんの独壇場が続くのだろうか…。先行きが恐ろしい…。